【2026年版】外国税額控除とは?アメリカ不動産売却で二重課税を避ける方法

アメリカ不動産を売却した日本居住者の方から、よくいただく質問があります。

「アメリカで税金を払ったのに、日本でも税金を払う必要があるのでしょうか?」

ハワイのコンドミニアムや、ロサンゼルスのアパートなどを売却した場合、

にもかかわらず、

さらに日本でも確定申告が必要になるケースがあります。

すると、

「同じ所得に対して二重に税金を払うことになるのでは?」

と心配される方が少なくありません。

そこで重要になるのが、

外国税額控除(Foreign Tax Credit)

という制度です。

本記事では、日本居住者がアメリカ不動産を売却した場合に利用できる外国税額控除について解説します。


■ 結論

日本居住者がアメリカ不動産を売却した場合、

  • アメリカでも課税
  • 日本でも課税

される可能性があります。

しかし、

外国税額控除によって二重課税を軽減できる可能性があります。

ただし、

「アメリカで支払った税金が全額そのまま戻ってくる」

という制度ではありません。

そのため事前のシミュレーションが重要になります。


■ なぜ二重課税が起こるのか?

まず理解しておきたいのは、

アメリカと日本の両方に課税権があることです。


アメリカ

不動産所在地国

課税権あり


日本

居住地国

課税権あり


例えば、

日本在住の方がハワイのコンドミニアムを売却した場合、

アメリカも日本も

「その利益に課税できる」

という考え方になります。


■ 外国税額控除とは?

外国税額控除とは、

海外で支払った税金の一部または全部を、

日本の所得税計算上で考慮する制度です。

簡単に言えば、

同じ所得に対して二重に課税されることを調整する仕組み

です。


■ イメージで理解する

例えば、

購入価格
$300,000

売却価格
$900,000

だったとします。

利益は

$600,000

です。


アメリカで

  • Federal Capital Gain Tax
  • State Tax

などを合計して

$120,000

支払ったとします。


その後、

日本で確定申告を行った結果、

日本の税額が

$150,000

相当だったとします。


この場合、

一定の範囲で外国税額控除が適用され、

日本での追加税負担を調整できる可能性があります。


■ 外国税額控除は全額控除ではない

ここは非常に重要です。

多くの方が、

「アメリカで払った税金は全額日本で控除できる」

と思っています。

しかし実際には、

外国税額控除には上限があります。


例えば、

アメリカで多額の税金を支払っていても、

日本側で認められる控除額には限度があります。

そのため、

ケースによっては

  • アメリカで課税
  • 日本でも追加納税

となる場合があります。


■ FIRPTAは外国税額控除と同じではない

よくある誤解です。


FIRPTA

=税金

ではありません。


FIRPTA

=源泉徴収制度

です。


つまり、

売却時に差し引かれた金額が

そのまま外国税額控除の対象になるとは限りません。

まずはアメリカで最終税額を確定する必要があります。


■ カリフォルニア州の場合

カリフォルニア州の不動産を売却した場合、

通常は

  • 連邦税
  • カリフォルニア州税

の両方を検討します。

長期保有物件の場合、

減価償却累計額も大きくなっていることが多いため、

外国税額控除の前提となる税額計算も複雑になりやすい傾向があります。


■ ハワイ州の場合

ハワイのコンドミニアムオーナーからの相談は非常に多くあります。

特に、

  • 日本帰国後に売却
  • 相続後に売却

というケースでは、

アメリカ側の税務申告と日本側の確定申告の両方が必要になることがあります。


■ ニューヨーク州の場合

ニューヨーク州やニューヨーク市内の投資物件では、

州税や市税の影響によって税額が大きくなるケースがあります。

結果として、

外国税額控除の検討もより重要になります。


■ よくある失敗

① FIRPTAを払ったので終わりだと思った

実際には、

アメリカでの税務申告と日本での確定申告が必要な場合があります。


② 日本の確定申告をしなかった

日本居住者である以上、

海外不動産の譲渡所得も申告対象になる可能性があります。


③ 外国税額控除を検討していなかった

結果として必要以上の税負担になるケースがあります。


④ 為替の影響を考慮していなかった

日本では円換算が必要です。

ドルベースでは利益が小さく見えても、

円ベースでは大きな譲渡所得になる場合があります。


⑤ 売却前に税額試算をしていなかった

最も多い失敗です。

売却前に

  • 連邦税
  • 州税
  • FIRPTA
  • 外国税額控除
  • 為替

まで含めて試算しておけば、

予想外の税負担を避けられる可能性があります。


■ 外国税額控除を検討するために必要な書類

売却後には以下の書類を保管しておくことをおすすめします。

  • 購入時 Closing Statement
  • 売却時 Closing Statement
  • 米国Tax Return
  • FIRPTA関連書類
  • 納税証明書
  • Depreciation Schedule
  • 修繕費・資本的支出の証憑

■ まとめ

日本居住者がアメリカ不動産を売却した場合、

アメリカと日本の両方で課税対象になる可能性があります。

しかし、

外国税額控除によって二重課税を軽減できる可能性があります。

一方で、

  • FIRPTA
  • 州税
  • 減価償却
  • 為替

などが絡むため、

実際の計算は想像以上に複雑です。

そのため、

売却後ではなく、

売却前の段階で税額シミュレーションを行うことが重要です。


■ ご相談について

当社では、日本人アメリカ不動産オーナー向けに、

  • 売却前の税額シミュレーション
  • FIRPTA対策
  • 州税分析
  • 外国税額控除の検討
  • 日本側確定申告の論点整理
  • 売却後の資産戦略

をサポートしています。

「アメリカで税金を払った場合、日本では最終的にいくら税金がかかるのか?」

「売却後に実際いくら手元に残るのか?」

を事前に把握したい方は、お気軽にご相談ください。


※本記事は一般的な情報提供を目的としており、税務・法務に関する個別アドバイスではありません。具体的な判断についてはCPA、税理士、弁護士等の専門家へご相談ください。

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